2023-01-01から1年間の記事一覧
図:疼痛は様々な原因で生ずる。外傷や火傷や炎症などによって末梢神経の侵害受容体が刺激されて生じる「侵害受容性疼痛」、坐骨神経痛や多発性硬化症や脊髄損傷による痛みや糖尿病神経障害による痛み・しびれなど、神経の圧迫や損傷などによって生じる「神…
図:神経細胞間で刺激によってアナンダミドが合成され(①)、細胞外に放出されて細胞膜のカンナビノイド受容体に結合して作用を発揮する(②)。一方、細胞内では、アナンダミドは脂肪酸結合タンパク質(fatty acid-binding proteins:FABP)に結合して細胞内…
図:抗がん剤、放射線治療、2-デオキシ-D-グルコース、メトホルミン、ジクロロ酢酸ナトリウムは細胞内に変異タンパク質や折畳み不全のタンパク質を増やし(①)、小胞体ストレスを引き起こす(②)。オートファジー(③)とプロテアソーム(④)は異常タンパク質…
図:(右)オピオイド増殖因子受容体(OGF受容体)は細胞核の核膜の外側に存在し(①)、オピオイド増殖因子(OGF:メチオニン・エンケファリン)(②)と結合して核の中に移行し、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害因子の発現を亢進して細胞増殖を抑制する…
図:医師は薬を使って患者を治療する(①)。医師は医薬品や治療法の情報を学術雑誌や学会から得ている(②)。製薬会社主催の説明会や講演会などからも医薬品の情報を得ているが、製薬企業は販売促進に有利な情報を与える傾向にある(③)。学術雑誌には広告の…
図:がん組織は初めは小さいが(①)、次第に増大して(②)、がんが進行するといずれ死に至る(③)。抗がん剤治療(④)を実施し、完全奏功(⑤)すれば治癒も期待できる(⑥)。しかし多くの場合、腫瘍が一時的に縮小(部分奏功)しても、抗がん剤に耐性を獲得し…
図:終末期(死亡2〜6か月前)に抗がん剤治療を受けると、救急外来受診や集中治療室入院を受ける頻度が増える。ホスピスケアを受ける機会を失い、自宅など患者が望んだ場所で死亡する割合が少なくなる。終末期の抗がん剤治療は「生活の質」と「死の質」の両…
図:がん組織に抗がん剤耐性のがん細胞集団が存在しているとき、抗がん剤感受性のがん細胞は抗がん剤耐性のがん細胞と競合することによって抗がん剤耐性がん細胞の増殖を抑える働きをしている。高用量の抗がん剤投与によって抗がん剤感受性がん細胞が消滅す…
図:(上)がん原発巣から運動能(移動能)が亢進したがん細胞が血管に侵入するために血管内皮細胞と接触する(①)。がん細胞が血管内に侵入する際には、血管新生を促進するアンジオポエチンの受容体のTie2と血管内皮細胞増殖因子A(VEGFA)を高発現する血管…
図:抗がん剤治療によってがん組織はダメージを受ける(①)。ダメージを受けた組織を修復するために、がん組織中の線維芽細胞からケモカインや増殖因子が産生される(②)。がん細胞はケモカインや増殖因子に対する受容体が刺激され、増殖が亢進する(③)。ケ…
図:がん細胞が放射線照射や抗がん剤で強いダメージを受けるとアポトーシス経路が活性化され(①)、最終的にアポトーシスを実行するカスパーゼ3と7が活性化されて(②)、細胞死(アポトーシス)が誘導される(③)。活性化したカスパーゼ3と7は細胞のホス…
図:抗がん剤や放射線照射によってがん細胞が遺伝子毒性の強いストレスを受けると(①)、多くのがん細胞は死滅してがん組織は縮小する(②)。しかし、一部のがん細胞は多倍体あるいは多核の巨大がん細胞になる(③)。この巨大がん細胞は増殖能を喪失している…
図:がん細胞では低酸素やPI3K/Akt/mTORC1シグナル伝達系の活性化によって低酸素誘導因子-1(HIF-1)の活性が恒常的に亢進している(①)。HIF-1はピルビン酸脱水素酵素キナーゼの発現を誘導し(②)、ピルビン酸脱水素酵素キナーゼはピルビン酸脱水素酵素をリ…
図:がん細胞ではグルコース・トランスポーター1(GLUT1)からグルコースの取り込みが増えている(①)。解糖系では1分子のグルコースから2分子のピルビン酸、2分子のATP、2分子のNADH + H+が作られる(②)。乳酸脱水素酵素Aは、NADH + H+を還元剤として…
図:ケトン食は低糖質+高脂肪(特にMCTオイル、ω3多価不飽和脂肪酸を増やす)の食事となる(①)。グルコース(ブドウ糖)とインスリンとインスリン様成長因子-1(IGF-1)はがん細胞の増殖を促進する。したがって、低糖質食は血糖とインスリンとIGF-1による…
図:抗がん剤と放射線治療はがん細胞のDNAにダメージを与え、細胞質内にdsDNA(二本鎖DNA)が存在するとcDAS-STINGシグナル経路が活性化され(②)、インターフェロン(IFN)の分泌が誘導され(③)、T細胞(④)とNK細胞(⑤)が活性化される。死滅したがん細胞…
図:鉄はトランスフェリンに結合して全身を循環している。1分子のトランスフェリンは3価の鉄イオン(Fe3+)を2個運搬できる(①)。ほとんどの細胞の細胞膜に存在するトランスフェリン受容体(TFR)に3価鉄イオンを結合したトランスフェリンが結合すると…
図:がん細胞はトランスフェリン受容体(①)の発現が多く、細胞内に鉄を多く取り込んでいる(②)。ヘム(2価の鉄原子とポルフィリンから成る錯体)の合成も亢進している(③)。抗マラリア薬のアルテスネイト(④)は分子内にエンドペルオキシド・ブリッジ(en…
図:がん細胞はトランスフェリン受容体(①)の発現が多く、細胞内に鉄を多く取り込んでいる(②)。抗マラリア薬のアルテスネイトは分子内にエンドペルオキシド・ブリッジ(endoperoxide bridge)を有し(③)、これは鉄イオンやヘムと反応して(④)、活性酸素…
図:腸内細菌による食物繊維の発酵によって産生される酪酸(①)とケトン食やケトン供与体で産生されるβヒドロキシ酪酸(②)は大腸がん細胞に発現しているGPR109A(HCAR2)に作用して(③)転写調節因子のHoxpを活性化し(④)、大腸がん細胞の増殖を抑制する(…
図:絶食・飢餓・ケトン食で産生されるβヒドロキシ酪酸(①)やビタミンB3(②)のナイアシン(ニコチン酸とニコチン酸アミド)は脂肪細胞やマクロファージなどに発現しているGタンパク質共役型受容体のGPR109A(HCAR2)のアゴニスト(作動薬)として作用し(③…
図:ブロッコリーやカリフラワーやキャベツなどのアブラナ科野菜にはグルコシノレートというイオウを含みグルコース(ブドウ糖)が結合した物質が含まれている(①)。グルコシノレートには複数の種類があり、そのうちのグルコラファニン(②)は、野菜の細胞…
図: 血液中のグルコースは受動的グルコーストランスポーターのGLUT1(①)と能動的な輸送体(②)のナトリウム-グルコース共輸送体 2 (SGLT2)によって細部内に取り込まれる。グルコースは解糖(③)でピルビン酸(④)に変換され、ミトコンドリアでATP産生に使わ…
図:SGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)阻害剤(①)は、腎臓で濾過されたグルコースの再吸収を阻害し(②)、尿中にグルコースを排出(③)ことによって血糖を低下する(④)。その結果、膵臓からのインスリン分泌が低下し、グルカゴン分泌が増える(⑤)…
図:絶食時には体脂肪(脂肪酸)が燃焼することによって肝臓でケトン体(アセト酢酸とβ-ヒドロキシ酪酸)が産生され、ケトン体は血中に移行し、脳やその他の末梢組織に代替燃料源として提供する。β-ヒドロキシ酪酸およびそのミネラル塩(ケトン塩)、ケトン…
図:絶食とケトン食(①)はPPARα(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α)を活性化してFGF21の発現を亢進する(②)。FGF21はLKB1を活性し(③)、LKB1はAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を活性化(④)、AMPKはサーチュイン1(Sirtuin1)を活性化する(⑤…
図:脂肪酸(中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸)はβ酸化によって分解されてアセチCoAを産生する(①)。アセチルCoAは2分子が縮合してアセトアセチルCoAになる(②)。アセトアセチルCoAはHMG-CoA合成酵素によってヒドロキシメチル・グルタリルCoA(HMG-CoA)に変換さ…
図:炭素数8のカプリル酸の多いMCTオイル(①)と卵黄(②)をコップに入れ(③)、電動ミルクシェーカーで攪拌して(④)、乳化させたものを摂取する(⑤)。脂肪酸分解酵素(リパーゼ)のサプリメント(⑥)を一緒に服用すると脂肪酸の遊離が促進され、コーヒー…
図:ケトン食はケトン体の産生を高める低糖質・高脂肪食で、古典的ケトン食(長鎖トリグリセリドがエネルギーの90%)、MCTケトン食(摂取脂肪量の30%〜60%を中鎖脂肪酸のMCTオイルから摂取)、修正アトキンズ食(糖質摂取を1日10g〜20gに制限する以外は自由…
図:糖質の多い食事は血糖を高め、インスリン/インスリン様成長因子-1(IGF-1)受容体のチロシンキナーゼ・ドメインのチロシン残基のリン酸化を介して(①)、PI3キナーゼ(PI-3K)/Akt/ mTORC1シグナル伝達系(②)を活性化し、栄養素取込みやエネルギー産生…